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星空を撮ろう

星の綺麗な場所に旅行に行って、星空を見るとこれを写真に収めたいって思ったりしますがこれがなかなか難しい物なのです。

今回、星の撮影に初挑戦してきました。それにあたり事前に撮影の方法などを調べた物をここにまとめておきます。

*比較明合成を使った都会の星撮影では、今回の方法は使えません。あまりに都会の空は明るいのでこの設定だと真っ白に飛ぶはずです

実際に撮ってきた写真

去年より、天候の条件がいい状態で撮れたので、差替えました。最後の方でリンクしてある方法でレタッチはくわえています。

撮影データ・Nikon D700 ISO3200 F2.8 WB4200K 4枚をコンポジット

撮影の設定と撮影

星をしっかり移し込むには、ある程度長時間露光が必須となるのですが、地球は自転しているので、星はどんどん動いていきます。そのためあまり長時間露光すると星が線になって写ります、これはこれでいいものですが、星を点で撮そうとすると、およそ20秒あたりが限界といわれてます。残りはレンズの明るさとISO感度で露光量を稼ぐ必要が出てきます。

当然ですが、手持ちでの撮影は不可能なので、しっかりとした三脚とレリーズは必需品です

鉄板とされる設定は

ISO感度 3200
シャッター速度 20秒
F値 F2.8以下
WB 電球や蛍光灯・4200K・4000K
手ぶれ補正 誤動作を防ぐため必ずオフに

RAW現像した際に、感度補正+1EVをかけるとぐっと星の数が増えたので、もう一段露光量を増やしてもよいと思います。(単焦点レンズを選択して、F2.0での撮影したり、ノイズとのせめぎ合いですが、フルサイズでも特に高感度に特に強い機種であればISO6400を選択する)

APS-Cやフォーサーズでもおそらく十分写ると思いますが、ISO3200というかなりの高感度が必要となるので、少しでもノイズを減らしたいと考えると、必然的にフルサイズのデジタル一眼レフが欲しくなるところではないかと思われます。

ホワイトバランスは、かなり好みの差があると思われますが、電球を選ぶと空がかなり濃い青となり、宇宙っぽい色合いになります。ほかにも蛍光灯なども雰囲気よく写ります。色温度をマニュアルで指定出来る機種であれば、4200Kあたりを選択するとかなり見た目に近い色合いになります。

上の写真は、RAW撮影でRAW現像時に4200Kを選んだものです。青っぽくして雰囲気を盛りました、RAWで撮影してしまえば、画質の劣化なくWBは変更が可能なので、まずはRAWで撮影した後、自分の好みの色になるようにWBを選ぶのが失敗が少ないのではないかと思います。

撮影の時間

これは、実際に撮影してわかったことでもあるのですが、9月中旬の時期でも夜の7時台はまだ空がやや明るく、上記の設定で撮影するとほぼ真っ白に飛んでしまいます、7時台では感度を下げるなどして露光量を減らす必要があり、結果、写る星の数もぐっと減ってしまいます。

たくさんの星を写真に収めたい場合は、夜の8時を過ぎて完全に空が暗くなってからの撮影するとぐっと成功率が上がります。

結露対策

寒い場所で撮影する場合、結露でレンズが曇ってしまうことがあります、実際、今回の撮影中レンズが曇ってしまいました。結露を防ぐには、レンズをヒーターで暖めるのが手っ取り早いようです、専用の機材も売っていました。(これが結構高い)

これは実践していないのですが、PCのあったかグッズでUSBヒーター内蔵のマフラーとか手首にまくようなものがちょくちょく出回るので、それをモバイルバッテリーにつなげて、レンズに巻けば、代用が出来るのではないかと思います。次機会があれば試してみたいところです。

そのほかの注意点

星が綺麗に見える場所は、とにかく暗いので数m先もほとんど見えません、歩く際は細心の注意を払って移動するしないとかなり危険です。

また、あれだけ暗いと車が通ったときにドライバーから見やすい服装や、今回はつけていかなかったのですが、反射板的な物を身につけてドライバーから認識しやすいように方がよさそうです。

場所や時期にもよると思いますが、空気が澄む秋や冬が星の撮影向きなので、防寒対策はしっかりしておきましょう。

肉眼で楽しむためにも事前に必要な設定を詰めておこう

せっかく星の綺麗な場所に来ているので、ぜひ肉眼でも楽しみましょう。人間の目にも絞り・瞳孔がついていまして、明るい物を見るときゅっと絞られます。そうすると網膜に届く光が少なくなるので網膜を守れるわけですが、当然暗い星も見えなくなるのです、また瞳孔が開いて目が慣れるまで10分〜30分ぐらいの時間が必要となってしまうようです。

瞳孔が閉じるようなと明るいものと言うと、デジタルカメラの背面モニターの光はまさにそれで設定を変更したり、構図を確認したりするときに背面モニターを見る必要はありますが、見た直後は明らかに見える星の数が減りました。なので設定の変更や構図のチェックなどは最低限にし、あとは背面モニターは出来るだけ見ないでレリーズでパシャパシャきったり、微速度撮影モードで自動的にシャッターを切ってもらって、自分は星を楽しむのも大いにありだと思います。

モニターを見た後はしばらく星は見えないので、こまめにモニターを見ると、かなりの数の星が見えないことになり、もったいないことになります。

これから、空気も綺麗な季節になりますし、安全に星空撮影を楽しむのもよいのではないかと思います。

撮影後のレタッチ

星の写真は、なかなか撮ってポンというわけにもいかないようで、撮影後のレタッチ作業も大きなウェイトを占めるようです。明るさの調整とコントラストの調整だけでもかなりよくなります、少し手間がかかるもののコンポジット合成という方法を用いると、ノイズをかなり軽減することができたので、そちらの方法をまとめました。

コンポジット合成でノイズを軽減する方法

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