スマホで車や電車を撮影するとゆがむ理由

スマホで動く車や電車を撮影すると、こんな感じでゆがんで映ることがあります。

これは、ローリングシャッター歪みといわれる現象（こんにゃく現象とよんでる人もいる）で、メカニカルシャッターをもたない、スマホなどで撮影すると発生しやすくなります。

なぜ、こんな風に歪んでしまうのかというと、電子シャッターの読み出し速度が大きく影響するのですが、文字と静止画だけで説明するのが難しかったため、動画にしました。興味があれば、ご覧ください

・流し撮り

流し撮りを行うと、イメージセンサーに写る車や電車の位置がほとんど動かなくなるため、歪みが小さくなります。代わりに背景がローリングシャッター歪みでゆがむことになりますが、もともと流し撮りは背景をぶらしてスピード感を表現するテクニックなので、背景のゆがみは気になることはないと思います。

・スマホ以外で撮る

手っ取り早くメカニカルシャッターのあるカメラで撮影することです。これが現状では一番簡単で確実と言えます。

フォーカルプレーンシャッター方式だとゆがむのでは？って言われそうなので、一応、フォーカルプレーンシャッターもスリット状に露光されるため、原理的にはローリングシャッター歪みが発生しますが、センサー上部と下部の時間差は1/200秒〜1/250秒と短いため、ほとんどゆがみません、またレンズシャッター方式（コンデジに多い）ではローリングシャッター歪みは起きません。

・未来に期待する←おぃ

ついでに、電子シャッターでも、グローバルシャッターと呼ばれる方式の電子シャッターの場合、ローリングシャッター歪みは起こりませんが、現状はまだこの方式の電子シャッターが扱えるCMOSセンサーはまだ高額なようです、グローバルシャッター対応のセンサーが普及し始めれば電子シャッターはゆがむは昔話になります。

*CCDセンサーはすべてグローバルシャッター方式となりますが、消費電力が大きいためスマホでの使用は難しく、またデジカメも現在はCMOSが主流になっています

タイムリーな記事があったので追加します、ソニーから読み出し速度を従来の4倍の速度(1,930万画素の静止画1枚を1/120秒)にまで高めたセンサーが発表されました。グローバルシャッター方式ではなくても、ここまで高速化されればローリングシャッター歪みをかなり軽減できるため、電子シャッターは(大きく)歪むは、数年後には昔話になるのは間違いなさそうです。

目視で確認する方法があります。まずフラッシュは発光禁止に切り替えておきます。そうしないと酷い目にあいますので確実に、次にカメラを自分の顔に向けて、つまり自撮りする感じにカメラを構えてレンズをじっと見つめてシャッターを切ります、メカニカルシャッターが搭載されてる機種であれば、レンズの奥でシャッターが動くのが見えるので、目視で確認できます。もし、自分の機種がメカニカルシャッターを持ってるか気になった方は参考にしてみてください。