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三脚の選び方

リクエストもあったので、三脚について書いていきたいと思います。私個人は、どちらかというと手持ちの気軽さが好きで必要に迫られない限り、あまり三脚を持ち歩かない方なのですが、三脚には大きなメリットもあります。

三脚のメリット

手を使わずに、カメラを固定できるので、ぶれの危険性を大幅に減らせます。これによって、スローシャッターを利用した表現など、表現の幅も増えます。

マクロ撮影などで、花のしべにだけびしっとピントがあって、花びらは、綺麗にボケた写真を撮りたいというような、非常に狭い被写界深度の撮影も三脚の出番です、というのもこのような撮影だとピントが来る範囲が数mmという非常に狭い範囲になってしまうので、手持ちではピントをあわせた後も自分がわずかに動いてしまうだけでピントがずれてしまうと言うことが起こるので、三脚がなければ困難です。

構図を安定させられるのも、三脚のメリットといえます。例えば、この構図で撮影して、露出値を変えながら自分のイメージに近い明るさで撮影したいと考えた場合なども、三脚を利用すればどのカットも同じ構図で撮影できますし、ほかにも、写真に写る花の位置などをきめて、蝶が来たらシャッターを押すというような、背景をを決めて、そこに主題が来るのを待つという撮影にも三脚は活躍できます。

あと、記念撮影の時に、人に頼まなくても自分が写れるのもメリットですね!!!

とまぁ、いろいろメリットの多い三脚ですが、どんな三脚を選べばいいのかとなると、いろいろ迷うところがあると思いますので、次は三脚の素材などについて、書いていきます。

三脚の素材と特徴

三脚の素材は、大まかに分けると2種類あります。

一つ目は、アルミニウムを使った三脚
こちらは、昔から使われてる素材で、メーカーも加工を熟知している点と同クラスのカーボン三脚に比べ価格が安いのが、大きな特徴なので、予算を抑えつつそれなりのクラスの三脚がほしい場合は、アルミ製の三脚を狙うのもありです
デメリットは、すこし重いぶん持ち運びがやや大変かもというところです

もう一つは、カーボンファイバーを使った三脚
こちらは、軽量で剛性も高く振動減衰性に優れぶれが伝わりにくいという特徴があり、大体同じクラスのアルミ製三脚に比べ20%ほど軽量(1.5kgのアルミ製三脚と1.2kgのカーボン製三脚がほぼ同等のクラス)と、やや軽量にできるのが特徴、あと極寒地では、熱伝導率が低くアルミより冷たくなりにくいのがメリットとされてます
弱点は、価格が高いのがなんと言っても弱点です、20%軽量と言っても、300gとかそのくらいなので、価格差に見合うかどうかは意見が分かれるところだと思います、ただ人気は圧倒的にカーボン製が人気です。

雲台の特徴

雲台とは、三脚についてるレバーの部分あたりだと、想像してもらえれば大丈夫です。中級クラス以上の三脚では、大抵雲台と足が分離して、好きな雲台を選べるようになっているのがほとんどで、雲台が三脚の使い勝手を決めると言ってもいいぐらい大切な部分と言えます。

雲台にも何種類かあるのですが、スチルカメラ用では、3ウェイ雲台と自由雲台の二種類が主流となっていて、それぞれの特徴を書くと

3ウェイ雲台
縦・横・回転をそれぞれ独立したレバーで調整、固定ができるため水平、垂直を出しやすく、じっくりと構えて撮影する、風景や静物の撮影に向いています。
逆に素早く構図を決めるのが難しい点や大柄で重めなのが弱点です

自由雲台
ひとつのレバーを緩めるだけで、縦横回転と全方向に動かせるのですばやくカメラをふって構図を決められるので、撮影しやすく軽量な物が多いのが特徴です。
デメリットは、レバーひとつで全部解除されるので、回転方向だけ動かすという特定方向のみの調整が難しい点がデメリットです。

三脚の高さ

三脚の高さは、三脚の足をしっかり開いて設置した後、エレベーターを半分ぐらいのばしたところで、ちょうどカメラのファインダーが目の高さに来る三脚を選ぶのが望ましいとされています。

三脚の耐荷重

三脚メーカーのHPには必ず耐荷重が表記されていますので、利用するカメラの重量よりすこし余裕のある耐荷重をもつ三脚を選ぶと安心して使えます。耐荷重より重いカメラを乗せてしまうと、写真がぶれてしまう程度ならまだいい方で三脚ごと倒れカメラが故障するなどの事故の原因にもなります

ほかにも、足が広く広げられて、ローアングルでも撮れるとか、足の折りたたみ方が工夫されて、持ち運びやすくなったとか、いろいろ工夫された三脚もたくさんありますが、基本的には、これらの項目をチェックして、自分とカメラにあった三脚を選んでください

三脚の立て方

最後に三脚の立て方ですが、完全に足を開いた状態で使用し、自分の方に足が2本、レンズの方に足が1本の状態で設置するのが基本となります。

汚い室内ですで、申し訳ありませんが・・・・、大体こんな形で三脚を立てると安定します。

高さが足りないからと言って、足を完全に開かずに立てたりすると、転倒の危険性が非常に高まるので、これはやめましょう、自分の方向に足が一本向いてる状態だと、三脚の足をまたぐ形になるので、撮影しにくいだけでなく誤って、三脚の足をけってしまう危険性がありますので、できれば避けた方がいい設置の向きです

最後に、移動するときは面倒でも、必ず三脚からカメラを外して三脚をたたんで移動してください、たまに三脚の足を伸ばしたまま先端にカメラをつけて歩いてる方もおられますが、あれは人にぶつけたりして、非常に危険です。

やりたくなる気持ちはわかります、移動のたびにカメラを外して、三脚たたんで、また三脚の足伸ばして、カメラつけて・・大変ですよね・・・でも、三脚を伸ばしたまま担いで歩き回るのは、言ってしまえば棒の先端に1kg近い重りをつけて振り回して歩いてるような物ですから・・そりゃもう、凶器と言っていいぐらいのものです、絶対にやめましょう

他にも、三脚禁止の場所で使わない、狭い道をふさぐような形での三脚の使用は避ける、花壇の中に三脚の足を突っ込まない(植物の根が傷みます)なども、使用するときの注意点としてあげられると思います

いろいろ注意点はたくさんありますが、うまく使えば非常に強力な道具になるのは確かなので、一本はもっておいて損はないと思います。

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