iPhone4s と　コンパクトデジカメを比較してみた

iPhone4Sを最近入手したところ、iPhone4Sは、5枚レンズ構成や非球面レンズを採用するなどカメラ機能にも力を入れているからと、友人からiPhone4Sのカメラについて、書いてほしいというリクをいただいたので発売から結構立ってしまってはいるのですが、コンパクトデジカメと比較してみようと思います。

比較機種は、さすがに一眼レフはいくらなんでも、比較対象としてジャンルが違いすぎるということで、手持ちの、コンパクトデジカメ、富士フイルム　FinePix　F200EXR　で比較しました、画素数はiPhone4Sが800万画素、F200EXRは1200万画素と違うためF200EXRの画像を縮小処理をして800万画素相当にしてあります、加工された写真じゃ比較にならないよって方もおられると思いますので、元画像もあわせてアップしてあります

iPhone4Sのカメラ機能の使用感ですが、タップしてから実際の撮影が始まる間隔もほとんどなく、ストレスなく撮影できます。それと、液晶が非常に見やすく撮影しやすかったのも、好印象でした

まずは、十分に明るさのある　屋外での比較

左側が　iPhone4S 右側が　FinePix F200EXR です、クリックすると大きな画像で細かく比較できます

元画像(iPhone 桜1　桜2　F200EXR　桜1　桜2)

正直、iPhone がここまで綺麗に映るとは思っていなかったので、びっくりしています

まず拡大しなくても、ぱっと目につくのが色味の違いです、iPhone4Sの方がやや赤みの強く被写体が桜ということもあって、iPhoneのほうが桜らしい発色になっていて、ぱっと見綺麗って感じがとてもします、赤みが強い方が、肌の色も健康的に映るケースが多いので、人物を撮影した時の肌の色も好ましい発色になるのではないかなと想像しています

それに対して、F200EXRは　青みが強く、緑色の発色が非常に鮮やかか印象です、桜の色は、かなり白っぽく写ってしまいましたが、ソメイヨシノはイメージするよりずっと白っぽい花なので実際の色に近いとも言えます

縮小画面の状態でも、葉っぱ等に注目するとわかるのですが、解像感は、F200EXRのほうが一段上のようです、画角もF200EXRの方が広くさらに縮小処理までされてしまっている状態で、比較してるため解像度勝負としては　F200EXRのほうが、やや不利な条件となってますが、それでも葉っぱの解像感や枝の部分の解像感などは　iPhone4S より高いと感じます

あと、空の部分に注目するとF200EXRのほうが、ノイズが少ない点でも解像感やノイズという面では、さすがに本職のカメラというところでしょうか

一方　iPhone4Sの方も、やや甘い描写のような感じはしますが描写が崩れやすい端の部分が流れたりすることなくしっかり写っている点や好印象の発色で、屋外では十分な画質で撮影できる感じました、正直いえばもっと周辺が流れたりとか・・フレアが発生して白っぽくなったりするのではと思ったのですが、いい意味で裏切られました　＾＾；

屋外では、十分使える品質とわかったところで、撮影条件が厳しくなる室内ではどうよ？ということで室内で比較した結果がこれです

上が　iPhone4S 下が　FinePix　F200EXR　です

元画像(iPhone 室内　FinePix　F200EXR　室内ISO800　室内ISO100)

やっぱり、iPhone 4Sは赤っぽく、FinePix　F200EXRは青っぽく写る傾向があるようです、拡大してみると、iPhone4Sのほうがノイズが少なく、FinePix　F200EXRのほうがノイジーに見えるのですが、じつはちょっと裏があります・・感度が全然違い、iPhone4SはF200EXRと比べかなり低い感度での撮影になっています、そのため、iPhone4S のほうはぶれてしまってます(涙)対して、F200EXRは感度が高い分ノイズも多いですが、ぶれずに撮影ができています

その差は縮小されてる、画像の段階でもF200EXRのほうがくっきり写ってるのがわかると思います、ぶれた写真で比べるのは、いくらなんでもまずいのでこれは撮り直そうかとも思ったのですが、iPhone4S で室内撮影する際にぶれやすいという点は、触れなければならない点でもあると考えそのままとしました、そのため、室内の写真での解像感の比較はしません(できません)

なぜ、iPhone4S がぶれやすいかというと、実はiPhone4Sの感度は、ISO100 相当と室内撮影を行うには、かなり低いと言わざる得ない感度にしか上がっていないのです、F200EXRではISO800、十分な感度にまで感度が上がっています(しかも、手ぶれ補正付き)

そのため　iPhone4S のシャッター速度は1/20秒という遅いシャッター速度となってしまい、とてもぶれやすい状態になっていました、そして、今回の撮影では、完全にぶれてしまったというわけです、対して、F200EXR　は　1/52秒というシャッター速度が確保されていたため、ぶれずに撮影が出たわけです

いくらf2.4と明るめのレンズを搭載してるとはいえ・・、普通の室内の環境で、ここまでシャッター速度が落ちてしまうとなると、室内撮影はそれなりに気を使って撮影しなければ、ぶれてしまいますのでiPhone4S は室内撮影は苦手というか、高難度になるケースが多いのではないかという気がします

参考までに、F200EXRの感度を同じISO100にそろえるとこんな感じになります。

上　iPhone4S 下　F200EXR

ISO100 どうしで比べると、F200EXRのほうがノイズも少ないのがわかりますが、F200EXRのほうもよくみると　わずかにぶれてます・・・手ぶれ補正もついてる機種なのにこの結果って・・・orz、やはり、室内でISO100の撮影は難易度が高い・・・

F200EXRと比べた場合、とくにノイズ面などは今回は差が出た気がします、また室内では、iPhoneはぶれやすいので室内撮影のしやすさという点においてもF200EXRに軍配が上がりました

総合的にみると、やはりコンパクトデジカメの方が画質的には有利なのかなという印象です、餅は餅屋という、結果のようです(F200EXRは　コンデジの中ではやや大きいセンサーを積んでると言う点でも有利だったのかもしれませんが・・)

ただ、iPhone4Sのカメラ機能はネットでの共有とかも簡単にできたりと、デジカメにはない魅力がありますし、iPhone4Sのカメラは、そもそも画質うんぬんというカメラではないのではないかと思います、そうはいっても、普段使いでは十分すぎるぐらいの画質は持ってると言い切れるレベルにあり、これは十分に魅力的な機能になってるなという印象です

とくに　周辺までしっかり写るレンズを搭載してるという点だけで個人的には　ポイントが高かったです(前に使っていた携帯のレンズがひどすぎただけかもしれませんが　汗)

さすがにメインカメラとして、iPhone4S　を使うのは心許ないので、イベントなどで撮影するとわかってる時はデジカメを用意された方がいいかもですが　＾＾；これだけ写れば、散歩カメラ代わりに使えるという感想です