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iPhone8Plusのポートレートモードと一眼レフを比べてみた

iPhone8Plusには、ポートレートモードと呼ばれるモードが用意されています。この機能自体はiPhone7Plusにもついてましたが、iOS11でβがとれて晴れて正規の機能なったので、試してみました

iPhoneXSで追加された新機能で気になる点(2018年追加)

iPhoneXSのポートレートモードも、傾向はiPhone8Plusと変わりませんでしたので、この記事の内容がほぼ当てはまります。が新機能利用した描写で気になる違和感がありましたので、それについては、別ページにまとめました。

iPhoneのポートレートモード とは

iPhoneのポートレートモードとは、被写界深度を浅くして背景をぼかした写真をスマホでも疑似的に撮れるようにしたもので、基本的には、被写体の輪郭を抽出して、背景のところをソフトウェア処理でぼかすといったことを自動的に行うものです

ただ、iPhone8やiPhone7などのシングルレンズモデルでは、このモードは使用できず、Plusまたは、iPhoneXといったデュアルレンズモデルでなければなりません。おそらくandroidもデュアルレンズモデルであれば同等の機能があると思われます。

ここはソースがあるわけでもないので、想像の域ですが、おそらく二つのレンズの視差を利用してより高精度に輪郭抽出などを行うなどしているためではないかと思います。そうなってくると、今までの単純な輪郭抽出によるぼかし処理と違ってかなり自然にいけるのではと期待値も高くなります

ポートレートモードと言ってますが、ポートレート以外でも使えるのと、モデルさんもいませんし、私自身花の撮影が多いので花を中心に比較していきたいと思いますが、まずはポートレートモードでかなりきれいにいった写真を一枚

背景と猫との分離がかなりきれいにできているのには驚きですが、D700で実際に被写界深度を浅くしてぼかした写真と、ポートレートモードで撮った写真をくらべるとどうだろうと思い、並べて比較してみました。写真をクリックすると、フルサイズの写真へリンクを張っておきます。

一眼レフで実際に背景をぼかした写真とポートレートモードの比較

一眼レフはD700を使用して、画角はできるだけ同じに近くなるようにしました。上がiPhone8Plus、下がD700となっています。

室内猫
iPhone8Plus ポートレートモード
D700
D700で実際に被写界深度を浅くしてぼかした写真と比べると、腰や肩のあたりに合成感がすこし感じられます。

次は、ちょっと意地悪なのを撮ってみました

屋外 公園
iPhone8Puls ポートレートモード
D700
D700 iPhoneともにオリジナルはかなり斜めってしまったので、修正してあるため、解像度が異なります。さすがに恥ずかしいレベルで斜めってたのでご了承ください。

かなり意地悪をしたつもりでしたが、想像以上の仕上がりでした。

柵は手前から奥までずっと続くので突然大きくぼけたり、逆に全部くっきりだと明らかに不自然で遠くになるにしたがって徐々にぼけが大きくなっていかないといけないという厳しい条件です

加えてレストランの窓に映りこんだ水面の反射による点光源、これはキラキラ感を出すような玉ボケになります。実はこの玉ぼけをソフトウェアで出そうとすると、重い処理を必要とするため、スマホでは厳しい考えて、わざと点光源がたくさん入るところを狙いました、いってしまえば、これはスマホじゃ無理だろ?的な感じで撮ったカットです。

ですが結果は見ての通り、想像以上に自然です!!玉ぼけも再現しているのにはびっくりです。これだけ再現できればイルミネーションをバックにポートレートをとれば、華やかな背景にできるのではないかと想像できます

*無理だと思ってた玉ボケを再現されてつい語ってしまって長くなっちゃいました 汗

屋外 大き目の花
iPhone8Puls ポートレートモード
D700
かなり自然です、よく見る少しだけ処理にミスも見られますが、ほとんど気になりません
屋外 小さい花
iPhone8Plus ポートレートモード
D700
これはすこし不自然さが目立ちます。小さい花の群生から数本を引き立てるような撮影は不向きと考えてよさそうです。
屋外 細長い枝についた花
iPhone8Plus ポートレートモード
D700
これも、枝の一部が背景として処理されて消えてしまったりで、かなりの不自然さを感じる仕上がりになってしまいました。(それにしても構図とか花の大きさとか違いすぎ)
屋外 ススキ(細かい隙間から裏側が見える被写体)
iPhone8Plus ポートレートモード
D700
これは、想像以上に厳しい結果が出てます。小さい画面で見ればあまり気にならないとかそういうレベルを超えて不自然と言わざる得ません、完全に相性が悪すぎる構図だったといえそうです。細かい隙間から背景が抜けているようなものはかなり苦手とするようです

上の写真で個人的に気になった部分の描写などをアップにする動画を作ってみました

ポートレートモードの傾向

こうしてみると、「小さいもの」「細いもの」「細かい隙間があるもの」が特に苦手で、ある程度大きめに写っているとかなり自然に仕上がる傾向と思われます。

となると、ポートレートモードが得意な被写体はやはり人物だといえそうです、それも一人を大きめに撮るような撮り方が向いてるといえそうです。まさにポートレートですね

ぼかしモードではなくポートレートモードと名乗ってるのも、なるほどとうなづいてしまいます

場合によってはかなり不自然になることもあり、自然さではリアルにレンズでぼかしたものにはかないませんが、それでも条件がはまるとびっくりするぐらい自然ですし、点光源が玉ボケになってくれるのも驚きでした。これだけの撮影がポケットに収まるスマホだけでできるとはすごい時代です。

デュアルレンズを搭載してるスマホは高級機に限らてしまいますが、もしデュアルレンズ搭載機をつかっていたら、ぜひ試す価値のある撮影モードだと思います。

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