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広角=広い範囲が写る=広いところを写すのに向いていると考えがちかもしれません(つい最近まで、私自身そう思いこんでました ^_^;;)、しかし・・それだと、なんか小さくにしか写らず、今ひとつな写真が多くなってしまいます。
実は、広角の特徴は広い範囲を写すだけではなく、遠近感を強調し近くの物はより大きく・遠くの物はより小さく映し出すという特徴的な描写をするので、うまく使うと迫力のある写真が撮れます。
しかし、あまり被写体から離れて撮ると、この遠近感の強調という特徴が弱くなってしまい結果的に、ただ小さくこぢんまりと写ってるだけの写真になりがちです。そこで、できるだけ(2m以内にまで)被写体に近づいて撮影することで、広角独特の迫力のある写真を撮ることができます。
広角レンズは焦点距離が短く被写界深度が深いという特徴を生かして、手前から奥までピントのあった写真を撮ることができます。
メインの被写体を同じ大きさでとった場合、望遠レンズと較べ背景が広く入り込むため建物をバックに記念撮影という使い方に威力を発揮します。ただし記念撮影をするときの注意点があります。広角はフレームの端がゆがむことがあるので、真ん中の人は問題ないけど・・、端に写っている人の顔が横に引き延ばされたように、いびつにゆがんでしまったということが起こることがありますから、十分に注意した方がいいでしょう、端の方がゆがみが目立ちますので極端に端に入れないように
広角レンズで撮った写真 共に、D1H トキナーAT-XPro 17mm (35mm換算 25.5mm相当) |
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ゆがみが 目立ってしまった例 左側の丸い街灯が 楕円形になってるが はっきりわかると思います |
望遠の特徴は、まずは遠くの物を大きく写せる(引き寄せられる) というのがあります。スポーツ撮影など、とても近づけない場所また近づくことのできない場所にある被写体を大きくとることができます。
焦点距離が長いため被写界深度が浅くできるという特徴を生かして、背景をぼかして処理することで、(ピントの合っている)被写体を浮き上がらせて、強調するという使い方もできるため、ポートレートなどにも向いています。
遠近感の描写は、弱くなり平面的になっていきます。この効果を圧縮効果と呼んでいます。並木道などを望遠で撮ると、この圧縮効果のため木が密に植えられているような感じに撮れます。
圧縮効果は、大きな花畑で花に囲まれてるような写真を撮りたいという場合にも役立ちます、花畑の中に設けられてる通路に立ってもらって、とる人は一本離れた通路から望遠でとると、花で囲まれたような写真になります。(Wズームキッドレンズで撮れますので、通路以外の場所に入り込むのはやめてください)
望遠で撮った写真 共に、D1H Nikkor 80-200mm F2.8(旧) (35mm換算 120-300mm相当) |
パス・・・(だめ??)標準レンズの特徴としては、遠近感の強調や圧縮効果のない見た目に近い自然な遠近感があります。
構造も単純化しやすいため、とにかく価格が安い!!レンズの中で一番安いけど、ものすごく明るくて(レンズの中では1番明るい部類です)かつ、画質もきわめてすばらしい物ばかりで、きわめてコストパフォーマンスのいいレンズです、そのため昔はまずこのレンズから写真を始めるという人が多かったのです。
しかし、このレンズは基本であるが故に何も考えないで、ただシャッターを切ると見た目とほとんど変わらない描写になり平凡になりがちで、使いこなすのは難しいレンズなのではないかと思います。
使いこなし始めると、この50mm一本で被写体との距離をとり絞って撮れば、広角的な深い被写界深度の写真から、被写体との距離を縮めて絞り解放で撮れば、まるで望遠で撮ったかのような浅い被写界深度の写真まで、こなせるため基礎技術を身に着けるのに最適なレンズとも言えます。
比較的安く手に入りますし基本となるレンズですし、明るいレンズというのはあると以外と便利ですから、一本持ってみてはどうでしょうか?
望遠・広角の遠近感の違い
広角〜望遠の遠近感の違いのサンプルです。一本目の柱がほぼ同じ大きさに写るようにして、撮影しました。柱の間隔に注目してください
広角 | 遠近感の強調によって長い道に見えます。 また、柱の間隔が広いので、3本目の柱は相当遠くにある感じですね |
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ほぼ標準 | 遠近感の強調も圧縮もない自然な描写です。 | |
望遠 | 圧縮効果で、3本の柱の間隔が短くなったような描写になってます。 また道も広角に比べて、短い印象です。 |
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