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デジタルカメラのスペック表などにデジタルズーム4倍とか書かれているのを見ると思います。昔は、光学ズーム2倍 デジタルズーム3倍 2×3=6倍ズームなどと、売り文句になっていたりもしました。ところが、光学ズームとデジタルズームは全くの別物なのです。
光学ズームとデジタルズームでは、どちらが画質的に優れているのでしょうか?結論から先に言うと、光学ズームの圧勝です。
光学ズームとデジタルズームの違い
まず、光学ズームとデジタルズームの違いとして、光学ズームは、レンズを動かすことによって、焦点距離 を変化させて、光学的に拡大するため本当に大きく写しています。それに対し、デジタルズームはというと、レンズ自体はそのままで、動かさないから、実際に写る大きさは変わらないのですが、その小さく写ったものの一部を切り取って、 補完拡大することで、あたかも望遠で撮影したかのように見せかける技術です。ですから、たとえ優れた補完技術を使ったとしても、確実に画像は劣化します
光学ズームとデジタルズームの比較
そこで、レタッチソフトを使って、極端な例を作ってみました。*この例はわかりやすくするため、デジタルズーム20倍相当と、かなり極端な処理をしました
真ん中に小さなAと言う文字があります。これを大きく写す場合、片方は、光学ズームで写した場合を想定、つまり、レンズを移動させて、実際にAを大きく写したと想定したもの、片方は、デジタルズームと同じように、小さいAを切り取り、補完拡大した物です。
光学ズーム | デジタルズーム |
実際に、大きく 写すので劣化がない (この例では、新たに大きい文字でAと書く ことで、光学ズームとしました。) |
実際には小さく写っている ものを無理矢理拡大したため 激しく劣化 (この例では、上にある小さいAという文字を 切り取り、補完拡大することで、 デジタルズーム相応の処理をしました。) |
実際の写真での比較
こちらのページは、作成した当時手元にデジタルズームのできるカメラがなく疑似的にデジタルズーム相当の処理を行いましたが、スマホのピッチアウトでのズームもデジタルズームなので、iPhone6(デジタルズーム)とコンデジF200EXR(光学ズーム)を比較したページも作りました。実際の写真で比べてみたいという方はこちらも参考にしてみてください
レタッチソフトでもデジタルズームは出来る
この例をみて あれ? なんで文字でデジタルズームと同じことができるの と思われた方もいると思います。実は、レタッチソフトと呼ばれている、画像を扱うソフトさえあれば、どんなデジカメで撮った写真でも、後からPCで、デジタルズームと同じことが簡単にできてしまうのです。しかし、光学ズームと同じことは、PC上では絶対にできません、ですから、上の例も、新たにAの文字を作ることで、光学ズームの例にしたわけです。小さいAの文字から、きれいな大きいAの文字は作れません。というわけで、光学ズームとデジタルズームはまったく異質の物なのです。デジカメのスペックで、ズームの項目を見る場合は、光学ズームの方のみを見ればOKです。
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