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みなさんも、花火大会で一度は花火にカメラを向けたことがあるのではないかと思います。しかし、仕上がった写真はいまいち ってことがあったと思います。
実は、花火は特殊な被写体 といっていいので、撮るのに、ちょっとしたこつと それを実行できるカメラ が必要になります
まず、テクニックの前に
今年(2018年)は、異常な暑さが続いているので、急遽追加しました。熱中症で倒れてしまっては撮影や花火見物どころじゃありませんので、熱中症対策は万全にしておいてください
具体的な対策方法は、熱中症対策専門のサイトをご覧ください。
こちらは、デジタル一眼レフやミラーレスなど、専用機での撮影方法となります、スマホでの撮影は、「動画」がおすすめです
最低限、マニュアルモードを持つカメラと三脚、それと水筒・帽子は絶対に用意してください
マニュアル機能を持つカメラとしては、デジタル一眼レフかミラーレス一眼があります、フィルムでしたら、やはり銀塩一眼レフになると思います。
打ち上げ花火を撮影するさいの具体的な設定などを書いていきます
*以下の設定は、単発系の花火(あまり花火が重ならない打ち方)向けの設定となります。連発系の場合は、以下の設定より2段ほど絞り込むか、NDフィルター・No4をつけてください
オートフォーカスは利きませんので、マニュアルフォーカスにします。
マニュアルフォーカスだからって、そんなに難しく考える必要はありません、花火自体は何百メートルも離れたところで爆発してますので、ピントは無限遠にあわせておけば、大丈夫です。
無限遠にピントを固定する方法はこちらに書きましたので参考にどうぞ
花火というのは、空中で炸裂した火の玉の軌跡を見ているのですが、人間の場合、残像もふくめて見ているので大きい花火と感じますが、カメラの場合人間の目に焼き付いた残像は写しません
そのため綺麗に花火を写す場合、爆発してから散るまでの間ずっと露光する必要がでてきます。花火は種類にもよりますが、爆発から散るまで数秒という時間なので
シャッタースピードは 短くても2秒、できれば5秒以上、というロングシャッターが必要になります
当然、これほどのロングシャッターとなれば手持ちは不可能ですから、三脚は必需品となります。
シャッタースピードはある程度決まってしまうため、露出は絞りのみで決めることになります。花火の明るさは、種類によっても多少異なりますが大概そろっているので、絞りも決めてかかれます。
ISO100の感度では だいたい F8 〜 F16 の間がいいようです、一般的には F8 程度とされています。
ちなみに ISO50では F5.6 〜 F11 の間、ISO200 では F11 〜 F22 の間が良いとされています。
デジカメの場合、感度を上げてしまうと見苦しいノイズにまみれてしまいますので、最低感度に設定しておくことをおすすめします
フィルムの場合は、ISO50〜100程度の物を用意するといいでしょう
オートではなく、晴天モードで固定します。
ここでロングシャッターによるノイズ対策として、差分ノイズリダクション(ロングシャッター時ノイズリダクション)をおすすめしていましたが、最近の機種の場合わざわざ差分ノイズリダクションを使わなくても、綺麗に撮影可能になったことと、差分ノイズリダクションはすぐに次の撮影に入れないデメリットもあるので以前の文は消しました。
ノイズリダクションについては、特に設定をいじる必要はないです。
花火を撮るときは、爆発から散るまでを感光させる必要があります、そのためドーンと花火が開いてからシャッターを押したのでは、もう遅いのです、花火を大きく綺麗に残したい場合、どのタイミングで押すのかというと、花火が開くちょっと手前
花火が上がりきるちょっと手前がシャッターを押すタイミングになります
タイミングについては、実践で徐々にこつをつかんでいくしかないと思います。
タイミングが遅すぎた場合 | タイミングがあった場合 |
まだ、空が明るいのもありますが 花火自体もあまり勢いを感じません |
きちんと、花火の真ん中から写っているため 花火に勢いがでています。 |
爆発するまで、どの位置でどんな花火が上がるのかというのは、はっきりわかる方法はほとんど無いですよね、ですが基準はあります。
最初の数発で、だいたいの花火が上がる位置 などはわかります
ですから、最初の数発を使って構図を決めれば、その後の花火もだいたい収まります(大玉がくると完全にはみ出しますが、大玉も何発かつづけて上がるので大玉の最初の一発目で構図を決めれば大玉向きの構図にすることができます。)
花火のみをアップで撮るのか、それとも周りの風景を絡めるのかは、その人の好み次第です、好きな構図で撮影されるといいでしょう
基本的な花火の撮り方としては
簡単に言えば、マニュアルモードで上記設定にすれば花火は写すことが可能となります。
逆に言えば、絞りやシャッタースピードを任意に設定できるマニュアルモードをもたない機種では、この設定に出来ないため 撮影は困難とも言えます。
ちなみに打ち上げ花火モードにすると、ほぼ上記のような設定になります。
最初の方にも追加しましたが、上記の設定は単発系、あまり花火が重ならないように1発1発を見せる打ちかたの花火向き設定なので、次々と花火を打ち上げて全体で見せる連発系の場合、花火が重なり合って真っ白に飛んでしまうケースが多くなります。
連発系の花火を撮る場合は、あらかじめNDフィルター・No4(2段減光)を入れる、または絞りを上記設定より2段強く絞る(ISO100でF16〜22・ISO200でF22〜32)とうまく撮れます。また1枚の写真に多くの花火を一度に写したいという場合も、連発系の設定がおすすめです。ただ絞りだけの場合、小絞りぼけの影響が出てしまうのでNDフィルターを使うのが主流です。
連発系の設定と単発系の設定は、絞りを2段変えるだけなのですが、暗い中で手早く絞りの設定を変えるのは慣れないと難しいので、はじめは連発狙いとか単発狙いとか狙いをつけておく方がいいと思います。
単発→単発→連発→連発と大抵の場合は同系統のをしばらく続けてくれるので、余裕が出てきたら絞りを切り替えつつ撮ってみてください
*NDフィルターを入れてる時に、単発系を撮る場合は逆に2段開けます(ISO100でF4〜8)
それはなんと言っても場所とりでしょう、しかも、おそらく花火撮影においては一番大変な部分になるかと
まず始まる数時間前についたのでは、撮影する場所はおろか まともに見る場所さえあいていないなんて状況になります (冗談抜きで です)
出来れば 午前中には、遅くても午後1時には場所を確保するようにした方がいいでしょう
また打ち上げ場所も、事前に知ることが出来るのなら知っておく方が何かと有利です、それと真夏の暑い時期に屋外で、しかも午前中から場所をとるとなれば、熱中症をさけるためにも帽子や日傘そして、スポーツドリンク系の飲み物はたっぷりと用意したいところです、あと、レジャーシートとちょっとした椅子はあった方が絶対にいいでしょう
運もかなり関係してきますが、風上に場所がとれるのなら風上に越したことはありません、風下ですと、煙で・・綺麗に写すことが困難になります (っていうか・・風下では無理)しかし、昼と夜では風向きが変わることも多く、確実に風上をとる方法はないのですが
はやい時間帯に場所取りをすると、まだ空いてる場所が比較的多くあるため、ついつい前の方をとりたくなりますが出来るだけ後ろに人が入らない場所、例えばすぐ後ろに木が生えてる、大きな看板がある、壁がある、すぐ後ろは立ち入り禁止区域といった後ろに人が入れない場所をとることで、カメラの高さもかなり自由に出来ますし、後ろに気を使わず撮影に集中できるのでおすすめです。
仮に後ろに人が入れる場所しか開いてない場合は、カメラの高さを自分の頭より低い位置(しゃがんでみるのなら、しゃがんでる高さより低く)にし、背面モニターが明るく気になる方もおられますので背面モニターがつかないように設定も配慮してください
スマートフォンのアプリで「AR花火スコープ」というアプリを使うと、打ち上がる方向がすぐに分かるため、例えばこの木の枝がかかっちゃうかなと若干不安な場合は、このアプリでおおよその打ち上げ場所を確認することである程度当たりをつけることが出来るので便利です。
*2014年6月現在、Webページをみると2013年6月の情報を元にしてるとのことなので、去年とは打ち上げ場所が微妙に違ったりする可能性はあります
ところで、もう少したくさん、花火を一枚の写真に入っていれば・・・と思う写真も何枚かでてくると思います。
一枚の写真に多くの花火を写し込むテクニックはあるのですが、難易度が高く経験と勘に頼る部分も多いので、もう少し手軽に行う方としてレタッチを使って撮影後に処理をする方法をこちらで紹介していますので、気が向いたらぜひどうぞ!
スマホで、花火の芯から写すのは難しいのが現状なので、写真ではなくムービーで映すことをお勧めします。ムービーの場合スマホ任せでかなりきれいに映り、音もしっかりとらえていて写真とは違う魅力がありました!
また、ホットシューにスマホを固定する機材を使えば、デジカメで静止画をとりつつ、スマホで動画を同時に撮影することもできます。
スマホ(iPhone8Plus)で実際にとった花火の動画です。同じシーンを一眼レフで撮った写真もあわせて入れてあります。
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