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明るいレンズ・暗いレンズ ってなに?

カメラに慣れてきたりすると、明るいレンズとか暗いレンズという言葉を聞く機会も増えてくると思いますが、明るいレンズ、暗いレンズについて、少しまとめてみました。

*2015年7月 よくある勘違いの項目を追加しました。

よくある勘違い・明るいレンズで撮影すると明るい写真が撮れる

明るいレンズを使うと明るい写真が撮れるの?ということを時々聞くこともあったので、それについて説明したいと思います。

結論から言えば、明るいレンズでも暗いレンズでも、同じ露出値であれば「撮れる写真の明るさは同じです」

実際にF2.8の明るいズームレンズとF3.5-4.5の暗いズームレンズで比べてみました。(Fの後の数字が小さければ小さいほど、明るいレンズ、数字が大きければ大きいほど暗いレンズと言われます)

28-70mm F3.5-F4.5(暗いレンズ)
50mmF4.5で撮影
28-75mm F2.8(明るいレンズ)
50mmF2.8で撮影

どうでしょうか?写真の明るさには差がないのがわかるかと思います。なぜ、同じぐらいの明るさに写るかと言うと、写真の明るさを決める要素は、レンズの明るさではなく露出だからです。

では、なぜ「明るい」「暗い」と言われてるのかというと

明るいレンズ暗いレンズと言われる理由

明るいレンズ・暗いレンズ (開放F値)

まず、F値は ここで 光を通す量 と説明しましたが、レンズのスペックにも F値が書かれてあります。

なぜ、露出だけでなく、レンズスペックにも F値が出てくるかと言いますと・・、実は、レンズによって、絞りを一番開いてる時の光を通す量 つまりF値が違うため、一番絞りを開いた状態のF値(開放F値)をレンズのスペックに載せています。

F値自体は、小さいほど光を通すということを意味していますから、開放F値が小さければ小さいほどよりたくさん光を通すことができるレンズ、つまり「明るい」と言うことになります、逆に、大きいとどんなに開いてもあまり光を通せないレンズ「暗い」ということになります

また、一眼レフのような光学系のファインダーの場合、ファインダーを通して見える風景も明るいレンズほど明るく見やすくなるので、開放F値が小さいレンズを(光を多く通す)「明るいレンズ」、開放F値が大きいレンズを (光をあまり通さない)「暗いレンズ」と一般的に言います。

一眼レフの光学ファインダーの見え方の差

明るいレンズ(F2.8) 暗いレンズ(F5.6)

このファインダーの見え方の差から、明るいレンズ、暗いレンズと呼ばれていて、撮れた写真の明るさの差からではないのです

明るいレンズのメリット・デメリット

明るいレンズのメリットは

光を同時にたくさん取り込こむことが出来るため、暗いレンズより、シャッター速度が速くすることができ、手ぶれしにくくなります。

また、フラッシュの光がより遠くまで届くようになります

また同じ焦点距離ならば、被写界深度をより浅くすることが出来るため撮影の自由度がある と言えます

デメリットとしては、明るいレンズを作るには、どうしても設計が複雑となり、大きくて、重いレンズがほとんどです。また、暗いレンズと比較して、高価になってしまいます。

暗いレンズのメリット・デメリット

暗いレンズのメリット・デメリットは明るいレンズの逆です。

小さく・軽くまとめられるため、コンパクトカメラのレンズや一眼レフの入門レンズによく利用されてます。また、価格も安価なものが多いです。

デメリットとしては、F値が大きいため、シャッター速度が遅くなり手ぶれしやすい、と言えますし、フラッシュの届く距離が短くなってしまいます。
被写界深度の自由度も明るいレンズと比べて、劣ると言わざるえません

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